運動会では踊りを披露し、町のみんなをいつも楽しませてくれる永沼きよ子さん。生まれたころから雄勝町桑浜に住んでおり、町のことや昔の暮らしのことをたくさん教えていただきました。
「お茶っこ」
生徒: じゃあ普段はいつもいろんな近所の方が来て、
永沼氏: うん、お茶っこのんでだり、お茶っこ飲まいなんて飲んだり、●●誰でもお茶っこ飲みに上がってこさいっていうのね。●●のよ。本当はここはね婦人たちがおばあさんたちの。
生徒: 普段はどんなこと毎日されてるんですか?
永沼氏: 私はほら、●●いったから、お茶っこ飲みに行ったり、ここでテレビを見たりね。夜なんか私腰都度、みんなお茶っこつぎするの。お茶のみに来てって来たもんでね、●●ああおいしいって喜んで食べてから。私一人だから一人で腰も大変なのね。少しぐらいいて多くなるのさ。みなさんね呼んばってお茶みんな来いって呼んだってね、食べてけれ作ったけれども、少しでも量多くやったから食べてくださいってみんなにごちそうするんだよ。
漁師の妻
生徒: なんかその船乗りの奥さんとしての大変なこととかってどんなことがありましたか?
永沼氏: 大変なことはなんだろうね。昔は本当にね、体で畑行ってね、なんかさつまいもとかじゃがいもとか畑でまずさ掘ったのを籠さ入れて、山水しょったの。体だけで、車もないしさ。車もまだないから、体でいわゆるね、ものしょって歩いたから、腰なんかも腰痛くなって。だから体はみんな悪いの。昔の人って腰が悪いの。耕しに行って背負って、体で背負って歩いたから。うん、開墾ってね、ずっと雄勝の方に畑があるんだべさ。昔は山はみんなこうして畑にしてたから。そこさほらさつまいもとかじゃがいもとか大根とかいっぱい蒔いたの。自然のもの全部背負って、体でみんな背負わなければならないんだもの。あとは豆。豆なんかもほれ、みんな取ってくるっていうと自分でみんなはたいてぶって、豆がみんな自分ではたくのさ。豆●●作る時の豆ね。だからみんな体で本当に働いたんだよ。私ら嫁だったとき。それが当たり前だと思ってんのよ。今そんなことしたらみんな出ていくね。帰って嫁さんとも。なんぼ●●、当たり前みたいに思ってね、仕事すんでいけないと思って一回嫁に入ったもんで。みんなそういう風にして、なんでもしたんだよ。朝ほら、朝起きてあとほれ、漁師の人たちは小型船っていうのがあるわけさ。ここらさ一年中ここでほら●●するとか、●●とかってさ、海さ出て行くの、朝早く4時か5時ごろにね、んで夜に帰ってくるのさ。
漁師の息子
生徒: 息子さんがそのあのお父さんと同じ仕事やりたいって言ったときはどう思いましたか?
永沼氏: うん、船さ、船さ乗るのはもとは学校さ誰も入らないで。入らないさ。学校はね。ほんで●●おもってここでは、だんだんだんだん学校学校って入って、誰も船さ乗らないで学校さ入ったけどもね。うちの息子は●●でね学校さ入ってるのは入ったさ、高校さ。あとほれ船さ乗って、船さ乗ったから、海は本当好きだったからね。そこで船さ乗ったのさ。
生徒: 本当に好きだったの、船?
永沼氏: 船好きで、漁が本当にうまくてね、何かうに吊るしてもアワビ吊るしてもうまいんだべさ。息子がさ。だから海が本当に好きでね、小さい時からそっからほれ本家も漁そばであったから常にこうやって●●だからね。だから船は●●でね、海好きなんだもの。学校入ったってね、入ったて、勉強ばっかりするわけねえべって。学校さ入んねーよって入んねーんだから海ですぐ●●言って。
生徒: じゃあ中学校を出た後にすぐお父さんと一緒に?
永沼氏: お父さんは継がさせなくても船さ乗った。