会見
ママ, 福島(2013秋), 風化, 認識格差

千葉 由美さん

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千葉さんは「いわき市の初期被爆を追求するママの会」「いわき母笑みネットワーク」と、2つの団体の代表をやってらっしゃるお母さんです。いわき市のカフェでお話を聞き、お母さんならではの視点から福島の現状、お母さんたちの現状を教えてくださりました。

人間関係の変化

本当にあの事故直後にコミュニティーが崩壊したのね、それはお友達に限らず家族関係もです。親戚とか。意見の違いとか言わなければそれまでだけれども、やっぱりどこかでバレるんだよね。例えば、保養に行く行かない、後は牛乳を飲む飲ませない、給食を食べる食べさせないとか、やっぱりどうしてもカミングアウトしなきゃいけない場面とかがあるんですよ。で、そうなったときに「どうして?」とかって聞かれたときとかに「いや、こうでこうで」って自分の知識をやんわり伝えたとしますよね。
そうすると相手はやっぱり自分の知らない事を例えば私が知っていたそこで何かちょっとしたコンプレックスを感じてしまったりとか、自分が出来ていないことを否定された様な気持ちになってしまうとか、色々な心理的なものっていうのはあるんです。
あとは経済的な問題として。お水を買うとか野菜を県外から取り寄せるみたいな事っていうのは、やっぱり経済的な所にも響くみたいでしょ?それは「出来る人は良いわよね」って言ってしまうパターンと「いや、本当に色んな所を切り詰めて優先順位をそこに置いているだけです。」というようなこともあったりだとかするし。後は、お友達のコミュニティーに限ってはそういうことが多いです。ま、家族の問題はまた別ですね。

放射能に対する認識格差について

もう開く一方。やっぱり追求する人はどんどん追求し続けてる、放棄してしまった人はそこで止まっちゃっているので、どんどん開いているんですよ。で、やっぱり私達みたいに何かしようと思っていたりとかで声をあげてたりとかっていう存在とかっていうのはすごく特別な存在みたいに思われてしまっている、残念ながら。そうではないんですけども、やっぱりそういう目線っていうのが益々強くなっていくのでそれがどんどん広がっていくと思います。

原発事故直後の危機感

(最初は)かなりね、危機感はありました。でもね、夏休み、2011年の夏休みをさかえに私は保養に一ヶ月間子供を連れて行ってたんですけれども、戻ってきたら「あれ?」みたいな。なんか“復興モード”に入っちゃったんですよね、全体的に。やっぱここで生きていくためには復興しようよ、みたいな感じで。いや、復興も大事なんだけれども子供を守るっていう事を言うとね、「復興の邪魔」みたいな「もう言うなよ、それ」みたいな空気がすごい出来ちゃって私達は量柱が立つと思っているんですね。子供を守りながらも復興も出来るって思っているんですけれども、やはり経済復興の立場に立っている人は「ここは大丈夫だよ、安心安全」と言わないと経済効果が上がらないというか人も集まらないし物も売れないでしょ。だからそれを言うためには“大丈夫”って言わなきゃいけない。私達は大丈夫じゃないから子供を守りたいんだよっていうと、ちょっと対極しちゃうんですよ。

不安やストレスを共有することの大切さ

だから、やっぱりでもそれは当たってる所もあって、本当にそういうこともあるのでやっぱりお母さんが、こういうことがあってもネガティブだけじゃなくってね、前向きに出来ることやっていこうよという風に言えた方が子供に対してもね、精神的負担も随分軽く出来ると思ったので、まずは思いを吐き出すっていう場があればまったく違うんですよ。やっぱりね週に1回のペースで私の家に集まって、なんかご飯持ち寄って子供たちが帰ってくるまでいろんな事をひたすら話す、みたいな。そんな風にしているとやっぱりその日はみんなの「お台にでるときみんな鼻歌がでる」ってそれぐらい話す自分の心を開いて誰かとコミュニケーションをとるってすごい効果的なんですよ。


放射能に対する認識を広げるために

いわきで市民測定室っていう存在があるんですね。市民が立ち上げた食品の測定と、あと内部被爆の測定と、あと甲状腺の検診もしているんですけれども。そこに来る人たちって言うのは、やっぱり認識を持った人たちがほとんどでね。でも、認識のある人だけがそこに来ても意味が無いっていうかむしろ逆なんですよね。だからやっぱりその、情報格差をこう、狭めて行くための努力っていうのは本当に必要だと思っているので。広報活動に力を入れたいんですけれども、やっぱりその講演会とか、そういう所でいくら広報してもまた同じ人にしか届かないから。なるべく誰でも集まっている場所でたまたま出会った情報みたいな感じで広めて行けるための、なんかそういう糸口を考えています。

例えば食のお料理教室とか、暮らしの中の身近な所でしょうね。あとはやっぱりね、県民健康調査で甲状腺の検診とかがスタートして、手元にデータが届くでしょう?それをどういう風に受け止めるのかなって思うんですよ。A1とかA2とかBとかってこう段階があるんですけれども、何も知らない状態でそれをこう、受け取った時にね、どういう風にとらえるのかな。でそれを、誰にそれをこう、話すんだろうとか。だからまぁ、そういうのが一つのきっかけとなってね、「あの人なんか言ってたな」って言って声をかけてもらえればラッキーだなても思うし、あといつでも答える準備をしておくことが。本当にラフに。
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