会見
福島(2013秋), 被災者間のギャップ, 裁判, 原発, 安全神話, 弁護団

金井直子さん

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金井さんは楢葉町からいわき市に避難された主婦で、「完全賠償原告団事務局」で原発被害を裁判を通して訴えている方です。

被災者間のギャップ

例えば、義援金、支援金、仮設住宅。いろんな減免措置を頂いて、ハード面はね、ある程度生活する上では賄えてますよ。
だけど、そのなかでもさっき言ったように、家族みんなで失業しちゃったとかね。本当にもう過酷に困窮している人もいるわけです。でもね、みなさんにお話したように、少なくとも、うちの、私だけが失業して、あとの家族が、まあ失業せずに済んだので生活が成り立っているから、こういう時間もとれるし、私もじゃあ原告団の事務局長としての活動に力を入れようっていうこともできるけど、中にはそうしたくてもできない人もたくさんいるし、やっぱり人前でお話するとか、裁判所で何かをするとか、いろんな活動をみんなさんがこう伝えていくってことは、みんながみんなできないと思うんです。

安全神話

その放射能っていう意識がなかったんだよね。あまりにも当たり前すぎちゃってて。危険っていう意味が最初よくわかんなかったんだよね。だから、それこそ、ほら安全神話ってよく言われるけれど、絶対に原発事故は起きないって、そういう風にもう刷り込まれていたから。原発は安全なものだから、絶対事故は起こさないって。絶対トラブルは起きないって。でも何年か前にトラブル隠しがあって、一回問題になっているんだけど、でもほら、やっぱりその、何年も前のことなんか、みんな忘れちゃっているから。

原告団事務局の事務局長になったきっかけ1

(質問)金井さんがこのように、こんなこととか運動を始められたきっかけとかは、だいたいいつ頃だったんですか。
きっかけはですね、さっきのプロフィールにもちょっとかいたんですけど、一応、まあ避難をして家を借りて、まあまあ生活は成り立っていました。ところにこれ(賠償請求書)が、23年、平成23年のだから、2011年の9月にきたわけですよ。
これを見た時に、さっきも言ったように、何が何だかわからなくて。これは、はたして出すべきなのか、どうするんだろう、みんなはどうするんだろうって。すごく疑問が湧いちゃったのね。こんなの、こんなのっていうか、送られてきてさ、自分じゃ判断できないじゃない、って。で、そのときに、今一緒に戦ってくれている、福島原発被害弁護団に、後々に発足するんですけど、全国の、日本弁護士連盟だったか、なんかその日弁連といわれる弁護士の方々の中の、それも有志の先生たち、弁護士っていってもいろんな方がいるからね。その有志の方々が立ち上がってくれたわけですよ。で、これがまず送られてきた。で、世間でいわゆる、難解、不可解な請求書が送られてきたよ、と。で、それを受けて、まず弁護士たちが、あるときにね、この新聞の見開きにね、新聞広告を出してくれたんだよね。原発事故被害者の皆様へ、って。東京電力から賠償請求用紙が送られていると思いますが、それに関する無料のね、法律相談を行います。ご希望の方は、どうぞおいでくださいみたいな、そういう趣旨の新聞広告を出してくれたの。

原告団事務局の事務局長になったきっかけ2

とにかく、これ考えてもしょうがないから、弁護士に相談しようって。で、それが、無料法律相談会に行った時に、初めてお会いした先生が、後々今のこの福島原発被害弁護団の代表になった、いわき市の広田先生っていう先生なんですけど。そういうことがきっかけで、何回か先生とご相談を重ねて、そのうち、今のちのち一生懸命活動を重ねてやっている、今活動家の、元教員が多いんですよね、組合の活動とかやっていた方が多いから。学校の先生ね、高校の教員とか、県議会議員の方とかいるんだけど。そういう人たちと、やっぱりだんだんつながるようになってきて。で、このままじゃいけないってということで、避難者は避難者原告団、いわきはいわき市民訴訟ってことで。やっぱりその、出会いがあって、広田先生からの助言があったりして、いわきで支援してくださっているいろんな方からの、やっぱり情報だよね。だから、私もただこれが来て、ずっと自分で家の中に閉じこもっていたら、そういう人たちと、皆さん方ともそうなんだけど、めぐり合わないじゃないですか。

向き合わなければいけない恐怖

目に見えないことが一つと、あと、今現在進行形で、あの収束していないんですよ。全然。トラブルも毎日のように起こっているしね。で、増え続ける汚染水の行き場もないし、いまだから、中間貯蔵施設の問題が浮上していますけれども、それをどこに建設するかっていうこともまだ決定していないんですよ。で、ボーリング調査っていって、地質調査を双葉郡の楢葉町と、あと第一原発がある大熊町と双葉町。この三つの町に、調査はしたんですよね。いずれ、これはまだ確定ではないんですけれども、いずれこの三町に間違いなく中間貯蔵施設ができます。ほかにもっていき場がないんだから。これを県外に、っていったてね、福島の核のゴミをどこの県が、どこの都道府県が引き受けるんですか。じゃあ海外だったらいいんですかって、そうじゃないでしょ。やっぱり、もう自分のところで起きてしまったものは、もう自分のところで引き受けるしかないって、私は思っています。ただ、感情的には、その土地で代々ね、生まれて育って、その土地を守ってきた人たちは、自分たちの土地がそんな風になるのはいやだっていう感情はありますよ。それは聞きます。だけど、じゃあ別なところにどこに持っていくのって、行き場がないから、やっぱり、なってしまった以上は自分たちで引き受けるのかなっていうのが、まあ実情だとは思います。

福島原発被害弁護団

弱い人っていうか、困っている人を助けたい。とにかく、弁護士ってそういう仕事なんだけど。特にね、お金をとるためのじゃなくて、その困っている、何とか救済をのぞんでいるんだけど、っていうひとたちを、とにかく救いたいっていう、人権派の先生なんだよね。今活動している、福島原発被害弁護団に加入されている先生方っていうのは、全国のいろんな弁護士事務所なり個人事務所で、それぞれが弁護士活動をしていた人たちなの。そのなかでも、自分はこの福島の原発事故の被害の救済のために力を貸したいと。そういう有志の先生たちが、じぶんから進んで弁護団に加わっているんだよね。そういう動きってなかなか報道されないけれども。だから、福島県内でも、こういう話をしても、実際そこまで言って初めて、ああそうだったのかって言う人もいるし。

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